Blog 今年も満員御礼!NBS mirai HR forum 2019 を開催しました。

2019年05月20日 (月)

セミナー
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2019年5月2日(木)、タイでセブンイレブンを運営するCPグループ傘下のタイ教育省認定私立大学Panyapiwat Institute of Management(PIM) にて、「NBS mirai HR forum 2019」を開催しました。今回のテーマは、「Attracting Future Talent」。現地化を急務としている昨今の在タイ日系企業にとって、大きなミッションの一つである「優秀な人材の獲得と育成」がテーマです。

当日は、満席となるほど多くのお客様にご来場いただき、5人のゲストスピーカーとともに、会社の経営を主導し、現場を統括できるローカルスタッフの獲得と定着、育成方法について、お話させていただきました。

企業のブランド力の重要性とクチコミの影響力

元 Siam Cement Group(SCG)のCorporate Human Resources Directorで、現在は、CP All PLC. で人材教育顧問を務めるマヌーン・サンクナーコーン氏からは、企業のブランド力(イメージ戦略)を高めることの重要性をお話しいただきました。優秀な学生は、企業の将来性はもとより、自己研鑽(じこけんさん)の可能性もよくよく検討しています。学生のPRにあたっては、自社の将来性や今後のビジネス拡大の可能性をアピールする他、自分が成長できる環境や場が社内にあることをしっかり伝えていく必要があります。企業ブランドの拡散に大きな影響を与えるのがクチコミです。会社に入社した先輩は大学の後輩へ、大学の職員からは学生へと、良い評判が伝わることで企業イメージは上がり、優秀な学生がより集まってくるようになります。企業としては、入社した社員へのケアはもちろん、大学と良好な関係を気付いておくことも、優秀人材の獲得のポイントになっています。

社員の人生に寄り添う社内制度

Toyota Motor Thailand Co., Ltd.で人材育成に取り組んだプラパン・チャンワタナポン氏からは、人材の育成、定着の観点から同社の社内での取り組みや制度をご紹介いただきました。同社の特徴は、社員の人生に寄り添い安心感を与える制度が確立していることだと言えるでしょう。新入社員から定年まで、5つのステージに分けた施策を用意し、人材の育成と定着を図っています。Stage1~2では、新入社員や若手社員を対象として、メンタートレーニングや、On the Job Training(OJT)を実施し、一人一人の成長を促します。Stage3では、タレント人材に特化した育成を実施。特別なプロジェクトを任せたり、より広い視野を持てるよう海外のグループ会社へ出向、社内外のネットワーク作りにも力を入れています。Stage4では、社員同士のコミュニケーションの活性化や福利厚生の制度を整備し、社員が気持ちよく働き続けられる環境を整えています。そして、定年退職や早期退職を考えるStage5。ファイナンシャルプランや健康など、退職後の人生を考える機会を提供しています。人生のどのステージにおいても、会社がサポートする仕組みが整っていることは、人材の定着に大きく寄与するところではないでしょうか。

インターン生を受け入れると社内が変わる

パネルディスカションでは、Thai Lotte Co., Ltd.の清水啓氏、PIMのパリダット・パントゥバンヨン氏、Mediator Co., Ltd.のガンタトーンによる効果的なインターン制度の導入事例です。特に印象的だったことは、インターン生を受け入れる企業側のメリットです。Thai Lotte Co., Ltd.では、これまで即戦力を重視し経験者をメインに採用を行ってきましたが、PIMのインターン生を受け入れてみたところ、想像以上に真面目で優秀な生徒が派遣されたことに驚いたそうです。また、インターン生を受け入れることで、他の社員への良い影響も現れはじめます。インターン生に仕事を教え、メンターとなるのは一般職のスタッフであるため、彼らに緊張感が生まれ、教える側の成長につながったのです。また、個人の中に留まっていた知識やノウハウがインターン生に教えることで外に出はじめ、社内で標準化することができたのです。当初はCSRの一環ではじめたインターン生の受け入れですが、今では従業員の成長や業務になくてはならない存在になっているようです。

PIMとしても、インターン制度を実施することで、学生に活きたビジネススキルを習得させることができ、外部の人から学ぶことで、より成長を促すことができると言います。近くにいる内部の人(先生など)からでは甘えが生じてしまいますが、外部の人から教わることで緊張感もあり、学生にも変化が現れるそうです。

相手を認めるところからすべてが始まる

PIM人材育成開発センターのラートチャイ・スターマーノン氏からは、人材の定着方法についてお話いただきました。人材の定着には、「この会社で認められている、求められている」と感じてもらうことが非常に重要です。誕生日パーティなどはその一例であり、その従業員の存在を認めてあげることにつながるのです。また、日本人とタイ人がお互いのことを理解し合うことも大切です。例えば、日本人は「事実と意見を分けて話しなさい」と教わり、事実の確認を重要視しますが、タイ人は「自分の意見」に終始していることがよくあります。事実を知りたい日本人と、意見を言いたいタイ人、こうした構図が衝突を生む場合も多々あるかと思います。日本人とタイ人という大きな分け方に限らず、一人一人の人材の価値や特徴を認識し理解することは、人材の定着に大きく貢献することとなります。

会社の3割の人を動かすことからはじめるマネジメント

最後は、Exedy Friction Material Co., Ltd.の後藤智詔氏より、ローカルマネジメントの方法についてお話いただきました。印象的だったのは、「会社の3割の人が自分の意見に共感してくれれば、それはものすごいパワーで動き出す」ということ。逆に言えば、3割の人が共感してくれるまでは、何度も繰り返し同じことを言い続けることが必要です。日本語で言う所の”耳にタコができるまで” 、”口すっぱく”という感じですね。「安全」の大切さ、重要さを訴え続けた後藤氏の思いが3割の従業員の心を動かし、今や「安全・衛生・環境に優れるマネジメント会社」として、タイ労働省より表彰されるまでとなりました。従業員との対話では、情報を見える化し共有することの重要性もお話されました。ややもすれば、上層部を占める日本人だけで情報を共有し、決定事項だけをローカルスタッフに伝えるマネジメントになりがちですが、今起きている問題もすべて包み隠さず共有することで、ローカルスタッフの主体性を引き出していくことができるのです。

まとめ

タイの人材は流動性が激しく、ローカル化を目指す日系企業では人材の獲得、定着が大きな課題となっています。今回のフォーラムでは、経営者やリーダーのマインド、それを体現する施策や制度について、様々な企業やPIM教授陣にお話しいただきました。ご参加企業の皆様にも、多くのヒント、取り入れられる事例があったのではないでしょうか。

参考記事:満員御礼!mirai HR Forum 2018 を開催しました。
https://miraicampus.com/mirai_blog_180518/

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執筆 mirai campus

mirai campus の運営事務局。

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