※満席※『モノが売れない』時代にこそ見直したい、駐在員の役割 〜 一橋大学大学院准教授・上原渉氏特別セミナー 〜

Description 講座紹介｜Course description

皆さんのそばには、腹を割って話せる経営層のタイ人はいますか？

現地化と販路開拓に必要不可欠と言われる「権限委譲」。中でも、「何を作るのか？＝何を売るのか？」に関わる権限の移譲が最も難しいと言われています。プロダクトアウト型で成長してきた日本企業のものづくり戦略は、タイのマーケットイン型のセールス戦略となかなか折り合いが合わないためです。また、世界的に見ても独特な慣習を持つ日本の広告業界の功罪もあり、日本企業の社内にマーケティングのノウハウが蓄積されなかったという点も苦戦の原因となっています。

タイにBOIという制度ができる以前、日本企業は現地パートナーと組まなければタイでビジネスをすることができず、否応にも現地パートナーとの関係性構築が駐在員の重要ミッションでした。しかし現在、BOIを使った独資の登記も増え、現地の人、つまりタイ人との関係は社内のタイ人がほとんどという日本人駐在員も多いのではないでしょうか。

本セミナーでは、一橋大学大学院でマーケティングと消費者行動論を専門にし、自らも2016年から2018年までタイのチュラロンコン大学ビジネススクールにて客員研究員と務めた上原准教授をお招きし、これまでの研究結果から見えた在タイ日系企業の駐在員が販路開拓に当たって果たすべき役割、現地パートナーとの関係性について考えてみたいと思います。上原准教授は、中国やタイを始めとした東南アジア諸国の日系企業と現地企業に数多くのヒヤリングを行い、また、現地消費者へのインタビューや家庭訪問による「アジアの現場感覚」を持った研究を行っています。

販路開拓には現地の情報とネットワーク、経験に裏打ちされたアドバイスが必要です。皆さんのそばには、腹を割って話せる経営層のタイ人はいますか？モノが売れないと言われる昨今、もう一度現地パートナーとの関係の構築、また日本本社との関係性を見直してみるのはいかがでしょうか。

特徴｜Point

1. 自己紹介
2. 問題提起 ＆ 事例
2-1　『モノが売れない』時代の日本企業。海外販路開拓の現状と課題
2-2　日本企業を思考停止に陥れた日本式マーケティングの功罪
2-3　権限委譲というビッグワードに苦しむ駐在員と日本本社の関係
2-4　現地法人のパフォーマンスを最大化させる社内以外のタイ人パートナー

対象｜Target

・在タイ日系企業に勤める日本駐在員の方
・販路開拓に課題をお持ちの方

形式｜Format

定員40名

講座のスケジュール｜Program Schedule

18:00　受付開始
18:30　セミナー開始
20:30　終了

Speaker 講師｜Speaker

ガンタトーン・ワンナワス

CEO, mediator co., ltd.

在日経験通算15年。2004 年埼玉大学工学部卒業後、在京タイ王国大使館工業部へ入館。タイ国の王室関係者や省庁関係者のアテンドや通訳を行い、タイ帰国後の2009 年にMEDIATOR CO., LTD. を設立。日本貿易振興機構（JETRO）や福岡県などの日本政府機関、地方自治体の仕事を請け負う他、JETRO海外コーディネーターや中小企業基盤整備機構国際化支援アドバイザー等、日本の6つの組織でアドバイザーとして日本企業をサポートしている。

日本語能力は、日本語能力検定（JLPT）にて最高レベルのN1保持者、ビジネス日本語検定（BJT / 2016年）にて東南アジア最高得点を獲得。2017年9月には、タイ政府主催の日タイ国交イベント「タイ経済ミッション」にて総合司会を担当。

上原 渉 氏

一橋大学大学院 経営管理研究科 准教授 博士（商学）

専門はマーケティング、消費者行動論。2016年から2018年までチュラロンコン大学ビジネススクール客員研究員。主に海外市場におけるマーケティング組織や、情報技術がもたらすマーケティングの変化について研究をしている。日本企業のマーケティング活動と組織について考察した『日本企業のマーケティング力』（共著、有斐閣）や、「ポリモルフィック・マーケティング」（『マーケティング・ジャーナル』）がある。