2018年07月26日(木)

優秀なタイ人がずっと勤めたくなる 「タウケー的(タイ語でオヤジの意)」経営の技術

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Description 講座紹介|Course description

「社員は家族」と思うだけじゃ成り立たない、タウケー的中小企業の事業運営とは?

タイのローカル企業のうち約93%を占める35万社は中小企業であり、その多くはオーナー社長を中心に家族主義的な経営をする「タウケー(元は中華系の経営者という意味であり、現在は愛称をこめて「オヤジ」的な意味を持つ)」と呼ばれています。「社員は家族」という連携意識が強く、社内では親しみを込めてオーナー夫婦のことを「ポー(お父さん)」や「メー(お母さん)」と呼び、上司にあたる人も、叔父、叔母、兄、姉などと家族のように呼び合うことも少なくありません。こうした文化は民間企業に限らず、国王を父とする王室を筆頭に政治家にも使われています。家族主義的な企業文化は呼び名だけでなく、家族のような会話や信頼関係の築き方が特徴と言えるでしょう。

日本でもこうした家族主義的な企業文化はありましたが、時代の流れとともに薄れ、現在では個人主義的な様相が強まってきています。また、仕事は仕事、プライベートはプライベート、と明確に分ける日本人には、こうしたタイの文化が馴染みにくいこともあります。それゆえ、どのようにタイ人部下と信頼関係を築き、業務の効率化を図れば良いのか、と頭を悩ます日本人駐在員も少なくありません。

本講座では、1997年のアジア通貨危機を経験し、どん底からV時回復を成し遂げた中小企業の経営者から、「タウケー的」リーダーシップとは何なのか?「タウケー的」組織作りと実際「タウケー」がやらなければならないこと、また変化の時にある現在のタイにおける中小企業経営に必要なことを伺います。

特徴|Point

1. タウケー的、事業拡大方法
アジア通貨危機で背負った借金は1.29億バーツ。従業員は300人から20人まで整理を余儀なくされました。残った社員と事業の立て直しに取り掛かった同社は、低価格帯の端材を使った家具と雑貨の商品開発に取り掛かります。元気を失った従業員を奮い立たせ、少しづつ事業を回復に向かわせたゴーンパック・ミーシッティタ氏のリーダーシップと中小企業に合った事業の拡大方法を伺います。

2. タウケー的、組織づくり
どん底から回復軌道に乗り始めた同社ですが、その裏で組織の問題も浮上してきます。部門間で意見が食い違い思わぬトラブルに繋がったり、会計上の間違いや不正が起こりました。オーナーが全権を握りトップダウンで事業運営を行う中小企業ですが、こうした問題を解決しやすく、健全な事業運営を行うには、どのような組織が良いのでしょうか。タウケーが運営しやすい組織づくりについて伺います。

3. タウケー的、コアバリューの作り方と伝え方
商品の品質を上げ、安定させるため、同社は3つのコアバリューを作りました。こうしたコアバリューを従業員が日々意識し、業務に活かしていくには、どのような伝え方が良いのでしょうか。企業に浸透するコアバリューの作り方と伝え方を伺います。

4. タウケー的、人材育成方法
タイ人従業員のケアといえば「一緒に食事に行く」というのは日本人もよく知っています。タウケー=オヤジという意味から、「アメとムチ」を使い分けた昔の厳しい日本人像をイメージするかもしれませんが、ゴーンパック・ミーシッティタ氏はそうしたマネジメントはいまの世代にそぐわないと考えています。時代が変われば人々の価値観や働き方も変わります。今回は、40歳以上の古い層と30歳以下の若い層に分けて、その特徴とマネジメント方法、関係性の作り方について伺います。

5. タウケー的、会社経営哲学
皆さんは、いまの会社をどうしていきたいでしょうか?大企業のように潤沢な人材が確保できない中小企業では、経営者の業務負担は非常に重いものがあります。一方で、社員全員の顔がわかり、フットワーク軽く動ける中小企業サイズ感に魅力もあります。ゴーンパック・ミーシッティタ氏は、従業員の家族まで面倒を見る覚悟を決めていると言います。時代が大きく変わっているのもの自覚があります。大企業に飲まれず力強く生きるその姿から、在タイ日系企業経営者が持つべきマインドについて考えます。

対象|Target

対  象 在タイ日系企業経営層
業  種 すべての業種
企業規模 中小企業

形式|Format

講義型(定員36名)
※タイ語・日本語の逐次通訳は、ガンタトーン・ワンナワスが務めます。

講座のスケジュール|Program Schedule

13:30 受付開始
14:00 講座開始
15:15 休憩15分
15:30 講座続き
16:45 休憩15分
17:00 質疑応答
18:00 講座終了

Participant Reviews この講座と類似した講座に参加されたお客様の声

  • 現地従業員のモチベションアップの方法が参考になった。の画像

    現地従業員のモチベションアップの方法が参考になった。

    非常に参考になりました。特に、キャリア開発を通じた現地従業員のモチベションアップについて、仕組み作りの一端をイメージすることができました。早速、取り掛かっていこうと思います。

    • Course Category
    • マネジメント
    • 製造業 Wさん
  • タイ人経営者の会社と従業員に対する熱量を強く感じた3時間。の画像

    タイ人経営者の会社と従業員に対する熱量を強く感じた3時間。

    大企業ですが、心優しくマメで頼れるボスとして家族的経営を心がける講師の話は、非常に勉強になりました。タイ人の気質や文化、CP ALLの社員活性化のため取り組んだ経験談がとても興味深かったです。

    • Course Category
    • マネジメント
    • 食品関係 Nさん

Speaker 講師|Speaker

ガンタトーン・ワンナワスの写真

ガンタトーン・ワンナワス

CEO, mediator co., ltd.

在日経験通算15年。2004 年埼玉大学工学部卒業後、在京タイ王国大使館工業部へ入館。タイ国の王室関係者や省庁関係者のアテンドや通訳を行い、タイ帰国後の2009 年にMEDIATOR CO., LTD. を設立。日本貿易振興機構(JETRO)や福岡県などの日本政府機関、地方自治体の仕事を請け負う他、JETRO海外コーディネーターや中小企業基盤整備機構国際化支援アドバイザー等、日本の6つの組織でアドバイザーとして日本企業をサポートしている。

日本語能力は、日本語能力検定(JLPT)にて最高レベルのN1保持者、ビジネス日本語検定(BJT / 2016年)にて東南アジア最高得点を獲得。2017年9月には、タイ政府主催の日タイ国交イベント「タイ経済ミッション」にて総合司会を担当。

ゴーンパック・ミーシッティタ 氏の写真

ゴーンパック・ミーシッティタ 氏

Managing Director, CHENG DO | FASTTECHNO CO., LTD.

木製・竹材を使った家具小物の製造販売を行う、FASTTECHNO CO., LTD. 代表。

創業は1990年。B to B を中心に240店舗に流通しており、自社店舗も持つ。中小企業ながら、働きやすい環境づくりや創造性のある商品開発が評価され、2011年中小企業振興庁(OSMEP)より最優秀中小企業賞を受賞。2010年から4年連続でThailand Creative & Design Center(TCDC)が支援する「Certificate of Material Excellence From Material ConneXion Of America」でチーク・竹製分野の優秀新技術・新製品賞を受賞。2010年と2017年には、「Prime Minister’s Industry Award(総理大臣賞)」を受賞した。2016年度の売上高は6,800万THB。社員数約80名。

同社の設立は1990年だが、それより以前から家具のビルドインと輸出入を行い、約300名の社員を雇用していた。1997年のアジア通貨危機により1.29億バーツの借金を背負い事業を縮小。約20名の社員を残して再スタートを切った。端材を使った商品の販売から事業をはじめ、かねてより好きで合った木製や竹材を使った製品を開発。V字回復となった。

2005年、マヒドン大学経営学修士を修得。

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Course CODE S-1802-JT
Course 優秀なタイ人がずっと勤めたくなる 「タウケー的(タイ語でオヤジの意)」経営の技術
Date 2018年07月26日(木)
14:00-17:00
Price 6,000THB + VAT7% / 1人
Language 日本語(タイ語→日本語の逐次通訳)
Place mirai campus
Major Tower Thonglor Fl.10, 141 Soi Thonglor 10, Sukhumvit Road, Khlong Tan Nuea, Watthana, Bangkok 10110

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